八正道 / Noble Eighthold Path

瑞岳院 龍門

涅槃・覚りに至るためには、八正道といわれる以下の8種の基本的な修行があります。これらの修行を具体的にどのように実践していくかは、同じ仏教においても宗派によって異なっているようです。
  1. 正見(right view)
  2. 正思惟 (right intention)
  3. 正語 (right speech)
  4. 正業 (right action)
  5. 正命 (right livelihood)
  6. 正精進 (right effort)
  7. 正念 (right mindfulness)
  8. 正定 (right concentration)
以下はWikipediaで紹介されていた英語版の八正道の考え方です。仏教用語を使わずに説明がされていますので参考にしてください。禅仏教の修行といえば、僧侶の法話を聞き、経典や祖師の著作を勉強したり、公案を考える等して、覚りに至るよう努力することが一般的かと思われます。しかし、そのような修行をする中でも、修行の優先度がきまっており、特に注力すべきことや理解を深めるうえで留意すべき点があります。八正道では、四諦を基盤として、どのように理解を深め、人間の意識を高めていくかという道筋が論理的に示されています。

八正道のそれぞれその内容に応じて3つのグループに分けることができます。
  • 智慧
    • 1.正見(right view)
    • 2.正思惟 (right intention)
  • 道徳
    • 3.正語 (right speech)
    • 4.正業 (right action)
    • 5.正命 (right livelihood)
  • 集中(Samadhi/三昧)
    • 6.正精進 (right effort)
    • 7.正念 (right mindfulness)
    • 8.正定 (right concentration)
八正道の修行では、正見(仏教における正しい見方)を理解し体得することが主たる目的です。修行者は、最初、正見という概念をアタマで理性的に理解しようと努力しなければなりません。これがある程度できれば、仏教を修行したいと願う気持ちを生じさせる、正しい意図(正思惟)が修行者の中で目覚めてきます。この正しい意図は正しい言葉の使い方(正語)を、正語は正しい行動(正業)を、正業は正しい生活の仕方(正命)をそれぞれ目覚めさせ、さらに正命は正しい努力の仕方(正精進)を、正精進は正しい心遣い(正念)を促し目覚めさせます。修行者は、正しい努力を続けることによって、誤った見方を捨て正見を体得し、正念を使って正見を常に維持しなければなりません。これらの修行により、修行者は欲、憎しみ、迷いから離れることができるのです。

さらに以上の準備ができれば、坐禅や瞑想等の正しい集中(正定)の修行をより容易に行うことができます。正定の修行をする際には、正しい努力(正精進)および正しい心遣い(正念)を使うことが必要となります。正定の境地では、修行者自身の正見に対する理解を分析し、それが本当に正しいものか検証する必要があります。この修行をすることで修行者は、欲、憎しみ、迷いを消し去ることを可能にする、正しい知識(right knowledge)に目覚め、正しい覚り(right liberation)を得ることができます。

さらに簡略化すれば、八正道とは、最初に仏教の考え方を理性的にでも理解し、その理性的な理解に基づき、外に現れる言葉、行動、生活を律し、さらに外には現れない内面的な努力の仕方や考え方を正し、坐禅を行うという修行であり、その修行においては、自身の修行に誤りがないか常にチェックすることが必要であるというものです。

ただし、八正道に沿って修行したとしても、具体的に何を「正しい」と判断するかに応じて、結果が全く変わってくるかもしれません。まじめに仏教を修行しようとするのであれば、自身も仏教について勉強すべきですが、時間をかけてでも真の師匠を探すことが重要となります。

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