無我・無常 / You can't kill me when I'm empty
絵の作者はアメリカ人画家Mark Hopkinsです。
1980年代にミネソタ禅センターで片桐老師の法話を聞き、描き上げたものです。
四諦によれば、仏教の理想は「苦の滅 (cessation of suffering)」です。この状態は涅槃 (Nirvana)と呼ばれています。
ここで言う「苦」は肉体や精神の一時的な痛みや苦しみだけではなく、不満、悲しみ、動揺等も含まれています。「苦」の多くに対しては仏教修行をしなくとも「苦」を解消していくことができるかもしれません。もちろん同じようなことが何度も起きるでしょう。しかし、その場その場でその感情の原因を解決することができれば、生活にそれほど支障はないでしょう。これが一般的ではないでしょうか。
それに対して仏教では、個々の「苦」の感情にそれぞれ対応するではなく全てを根本的に解消するために、あるいは本質的に解消できない「苦」の感情を和らげるために、「苦」を超えることを目指します。そしてそのためには、仏教を修行して以下の2点を自覚することが必要であるとしています。
- 諸行無常(impermanence):全てものは常に変化する
- 諸法無我(not-self):「私」とは自身の頭が作り上げた単なる思いで実際には存在しない
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